Nostalgic東海 7号室 中央西線南部・明知線
中津川以南の中央西線へ撮影旅行に出かけたことはない。この区間は駅撮りとついで撮りである。明知線は恵那から東濃地方の山間いに伸びるローカル線でC12が奮闘していた。ここのC12は日本の山里を行く汽車そのものだった。
『晩秋の迫る夕暮れ』 464列車 C12209 明知線阿木 1969.11.2
山里の秋の日暮れは早い。山の上の方に日が当たっていても足元はもう日陰でじわじわと冷気が漂い出す。
ボッと汽笛が聞こえてC12が後退運転で登って行く。吐き出す煙の温もりが愛おしい。
『発車ベルが鳴って』 D51702 中央本線名古屋 1965年頃
古くて何の記録も残っていないが、今まさに名古屋駅を発車しようとする中央西線の客車列車だ。罐は「稲一」のD51702。この頃は稲一の罐もよく磨かれていたんだなあと思う。
中央西線のデコイチ重連客車列車 D51+D51 名古屋 1965年頃
これも名古屋駅で出発待機する中央西線のデコイチ重連牽引客車列車だが、撮影記録がなくこれが何なのかは分からない。ただ、種別サボが入っていないので普通列車のようである。
『DLとELの離合』 中央本線恵那-美乃坂本間 DD51,EF6411 1969.11.2
電化区間なのにこちらの客車をDD51が牽引している。この頃は一部の客車列車を長野運転所のDD51が中津川を越えて名古屋まで牽引していた。正確な記録がないが、おそらくこの列車は826列車、対向の貨物列車は6671列車と思われる。
『恵那駅のお昼どき』 463列車 C12209 1969.11.2
恵那駅のお昼時、明知線の蒸機と中央西線の電車、明知線のディーゼルカーが顔を揃えた。
『山間い駅のラッシュどき』 432D キハ52123 明知線阿木 1969.11.2
山間の駅にキハが到着した。恵那に出ていく人、下校する生徒たちでホームはにぎやかだ。
『列車はまだかな』 464列車 C12209 明知線阿木 1969.11.2
11月初めとはいえ東濃では山の影が落ちてくると寒さが忍び寄ってくる。列車の時刻を気にせずやってきたのかお婆さんは所在なさそうに、出発待ちするC12を眺めていた。
『忍び寄る夕暮れ』 464列車 C12209 明知線阿木 1969.11.2
秋の日は釣瓶落とし。山の影が谷に落ちてきたと思ったらすぐに木々のてっぺんに這い上がっていく。その間もC12は発車のときを息をひそめて待っていた。
『東濃のメルヘンタンク』 463列車 C12209 明智線阿木 1969.11.2
東濃の山間いを小さなタンク機関車C12がとことことやってくる。いかにものんびりした風情に見えるがこの明知線は東野-飯羽間間に33.3‰というきつい峠があった。なかなかの勾配路線である。(2019.12.25一部修正、音声公開)
『エンジンのうなり高らかに』 427D キハ52136+123 明知線阿木 1969.11.2
急勾配線区用のキハ52がエンジンのうなりも高らかに阿木川橋梁を渡っていく。
『東濃晩秋』 463列車 C12209 明知線阿木 1971.11.21
明知線沿線の山はすっかり紅葉して青空に映えていた。モミジのトンネルを抜けてC12の牽く短い貨物がガーダー橋を渡ってきた。明知線は33.3‰の急勾配を擁する路線だ。非力なC12では下手をすると立ち往生してしまう。カーブもきついので技術とキャリアのあるベテラン乗務員が乗務したという。
『普通列車待避』 EF6410 中央本線恵那 1969.11.2
夜の恵那駅のホームは上り列車を待つ人でいっぱいだった。男の子は機関車に興味があるのだろう、EF64を見たり触ったりと落ち着かない。
『ターミナル駅のにぎわい』 急行7802列車ちくま1号 DD51751 1973.3.29
名古屋駅は今も昔も鉄道各線が交差するターミナル駅だ。新幹線が出発していく傍らDD51に牽かれた急行ちくまが進入してきた。その横では中央西線客車列車を牽くEF64が機回し中だ。この頃客車急行ちくまは稲一区のDD51が名古屋-塩尻間を受け持っていた。
出発待機するEF64 835列車 EF646 中央本線名古屋駅 1973.3.29
この頃中央西線には客車列車が上下数本ずつ残っていて、その多くは名古屋-中津川間を稲沢第二機関区のEF64基本番台が牽引していた。中津川-塩尻間の電化がなるのは、この2ケ月後のことである。
『急行ちくま名古屋駅進入』 急行7802列車ちくま1号 EF641 1977年
山岳路線用電機のEF64トップナンバーに牽かれた急行ちくまが名古屋駅に進入してきた。この時代、ちくまは定期のDC1往復のほかに、季節列車の客車列車が昼行と夜行各1往復設定されていた。このちくま1号はここ名古屋駅で豪華リレーをすることになる。バトンを受け取るカマが何かは、Nostalgic東海8号室でご覧になれる。
『東濃の春』 EF647 中央本線武並 1980年頃
素晴らしい青空のもとEF64の牽く短い貨物列車が駆けていく。芽吹いたばかりの緑、庭の鯉のぼり、残雪でまっ白い中央アルプス・・・風薫る東濃の春だ。
『端午の節句のころ』 中央本線釜戸 EF647 1980年頃
武並で俯瞰した貨物列車の牽引機はEF647だった。車で追い抜いて釜戸で再び捉えた。積荷のチップがこの線らしい。このときは撮影旅行ではなく仕事の道中だったような気がするが、何の仕事だったのかもうさっぱり記憶がない。