Recent 近年 3号室 稲沢界隈春花秋月
2013年に復鉄したきっかけは地元稲沢線を走るEF64の重連を見たときである。忽然と今どき重連運転など珍しいと思い記録しておこうと思ったのである。2013年より前になぜそう思わなかったのかは不可思議としかいいようがない。 今の私の撮影フィールドは主に地元の稲沢線である。この展示室は2018年6月29日に近年1号室「東海の春夏秋冬」から稲沢線および並行する東海道本線での写真を分割し、新展示室としたものである。なお、本展示室は随時追加展示予定。
『菜の花に迎えられる朝』 5052列車 EF6627 稲沢 2017.4.4
幡生から長駆5052列車を率いてきたEF6627号機を朝日と一面の菜の花が出迎えた。
『能郷白山をバックに』5780列車 EF510-9 稲沢 2022.3.16
白く冠雪した峰をバックにレッドサンダーが赤ホキを牽いてやってきた。この山は加賀白山と並び両白と称される能郷白山である。夏場は姿を現さなかったり雪の少ない冬は目立たない存在だが、豪雪のこの年は春まで真っ白に輝く姿を見せてくれた。
『朝日の中を』5580列車 EF510-510 枇杷島 2021.3.23
朝日の中を白い貨物列車が庄内川橋梁を渡って行く。先頭に立つのは元カシオペア牽引機のEF510-510である。朝日の反射を期待したがステンレス車体ではないのでギラリとは光らなかった。JRFに転じて既に5年、貨物機らしい車体の汚れも付いていぶし銀の輝きとなっていた。(2023.3.17記)
『枝垂れ桜をくぐるように』1550列車 EF641003 清洲 2018.3.31
五条川堤の枝垂れ桜の薄紅色が青空に映えて美しい。五条川橋梁を渡る列車は花の間をかいくぐるようにして通り抜ける。
『名残りの花に』 5052列車 EF6630 清洲 2018.4.1
この年の五条川堤の桜はもう散り初めて、五条川には花筏をつくっていた。EF6630号機は名残の花に別れを告げるかのように、歩むようにゆっくりと渡って行った。これが私が40数年来見続けてきたこのカマを本線上で見た最後となった。
『清洲城下春たけなわ2022』2075列車 EH200-20 清洲 2022.4.1
2022年4月1日、清洲公園の桜は満開。遠くには残雪の伊吹山も見える。清洲城眼下の五条川を渡って行くのはブルーサンダーEH200である。この年のダイヤ改正で約40年ぶりにここを走るH級機となった。東海道本線でH級機といえばEH10と刷り込まれている私には衝撃的なシーンだった。
『満開の桜の下を』5780列車 EF641003 清洲 2020.4.3
満開の桜の下、稲沢駅貨物上り本線に石灰石専用列車、通称赤ホキがしずしずと入線してきた。永らく見慣れた牽引機のEF64だが、2020年のダイヤ改正でEF66にバトンタッチしてしまった。
(2020.4.2記)
『朝日を受けて』5580列車 EF510-512 清洲 2021.4.7
低い朝日を受けてEF510-500番台が白ホキを牽いてやってきた。元ブルートレイン牽引機の500番台も車体は日本海縦貫線で風雨に晒されて、すっかり貨物機の貫禄が付いた。
『原色重連発進』5875列車 EF641044+1033 稲沢 2020.4.9
ロクヨン原色重連がブロワー音も高くタンカー列車を牽いて稲沢駅を出発していく。ロクヨンの原色復帰開始から2年半。原色重連ももうレアなものではなくなった。(2021.4.16記)
『花吹雪をくぐって』 5091列車 EF6626 枇杷島 2015.4.11
稲沢線では沿線に民家が多く、列車と花を絡められるところは限られる。ここの桜も線路脇にはないがこの日は花吹雪のアーチを作ってくれていた。
『新緑の清洲公園にて』 1250列車 EF510-23 清洲 2018.4.23
桜の終わった清洲公園では新緑の時季を迎え、青モミジ、ノムラモミジ、ハナミズキと彩も鮮やかだ。そこへ真っ赤なレッドサンダーがやってきて、さながら緑と赤の競演となった。
なお、公園内「ふるさとのやかた」前は観光客、行楽客が多いので休館日の月曜日の撮影である。
『5月の朝2017』8271列車 DD51825+1147 枇杷島 2017.5.16
清々しい5月の朝、緑の河川敷の向こうを朱い重連のカマがタキを連ねて渡りゆく。2017年の大都市とは思えないような光景である。
『側線跡の春』1250列車 EF510-503 清洲 2017.5.22
清洲駅の側線跡には帰化植物が黄色い花を咲かせ、やってきた青いEF510と鮮やかな色彩のコントラストを見せてくれた。
『青い車体も溌溂と』56列車 EF210-106 清洲 2019.6.1
クロスパンタの桃太郎たちも全検により続々と新塗色に塗り替えられて出場してきた。思えば国鉄時代、直流機といえば青であり、直流機である桃太郎にこの青は原色などより遥かにしっくりとくるのだ。106号機が専用列車の先頭に立つ姿は実に溌溂として見えた。
『6月の朝日の中を』 54列車 EF210-7 稲沢 2017.6.4
稲沢駅、5時3分。6月の太陽は既に東の空に顔を出し専用列車を牽いて東上していく桃太郎ににこやかに微笑みかけた。
『赤ホキの先頭に立って』5780列車 EF641046 稲沢 2019.6.6
広島更新色のEF641046号機が石灰石専用列車を牽いて稲沢駅貨物上り本線に入線してきた。この専用列車いわゆる赤ホキは長らくロクヨンが運用されてきたが、2021年のダイヤ改正でEF66にバトンタッチした。この1046号機も2021年6月現在休車となりこの姿は見ることができない。
『朝日を浴びて』4084列車 EF510-508 稲沢 2017.6.13
早くも東の空に昇った朝日に金色の帯を輝かせてEF510-508号機がやってきた。かつて北斗星を牽引していたこのカマを稲沢線で見られるようになるとは時代は変わったものだ。稲沢線もここは上りのみの単線区間だが、東海道本線からの分岐点は驚くなかれ、後方に見える名神高速道路のさらに北にある。つまり、この辺りは旧稲沢操車場の区域内だったのだ。
『信長塀のある鉄道風景』 5085列車 EF210-140+EF652117(無動力) 清洲 2019.6.13
清洲城大手門脇の築地塀の向こうにEF210牽引無動力回送EF65PF付の5085列車が飛び出してきた。この塀は織田信長が桶狭間での大勝御礼として熱田神宮に寄進した信長塀のレプリカである。
『五月晴れのもとを』1653列車 EF641022 清洲 2018.6.14
6月半ば早くも五月晴れとなった青空に五条川橋梁を渡る原色ロクヨンの濃い青が冴える。
『原色重連が行く』8084列車 EF641049+1025 清洲 2021.6.24
イナキヨストレートをエンド揃いのロクヨン原色重連がやってきた。先頭の1049号機は長らく広島更新色として親しまれたがこのカマも原色回帰となった。(2022.6.24記)
『清洲駅の離合』5087列車 EF652074,7090列車 EF210-9 清洲 2018.6.30
清洲駅で上り下りの貨物列車が今まさにすれ違う。列車密度が高い稲沢線でもカメラに収められる範囲で離合を見ることは稀である。この日は5087列車が若干早通で、絶好の位置で離合シーンが展開された。
『370kmPost in 2018』 5783列車 EF641036 枇杷島 2018.6.30
東海道本線370kmポストの地点で下り列車を見るとその後方が名古屋駅にあたる。現在では数少なくなった石灰石専用列車と20年前には姿のなかった名古屋駅前の超高層ビル群がコラボレートする鉄道風景となった。(2019.7.5記)
『夏雲の下を』 5070列車 EF6627 尾張一宮 2018.7.2
湧き上がる入道雲の下、5070列車を牽くEF6627号機が東海道本線からの分岐ポイントを渡ってしずしずと稲沢線に進入してきた。この上り稲沢線北端は稲沢駅の北を走る名神高速道路を越えたところで、むしろ尾張一宮駅に近いところにある。
『稲沢駅出発』3077列車 EF210-107 稲沢 2018.7.21
新塗色の桃太郎が3077列車を牽いて稲沢駅を出発する。この列車はEF66の定番仕業だがこの日はEF210の代走だった。直流機は私にはやはり青色がしっくりくる。
『桃太郎一行五条川を渡る』5085列車 EF210-319 清洲 2020.7.22
2020年2月、EF210-300番台に桃太郎一行のキャラクターがラッピングされ清洲城下にも姿を現した。織田信長は清洲城から桶狭間に出陣したが、桃太郎は大手橋を渡って鬼ヶ島へと向かうのだろうか。
『コバルトアワーの出発』5283列車 DF200-201 稲沢 2020.8.8
暑かった夏の日も暮れて辺りがコバルト色に染まり始める時刻、レッドベアが石炭灰を満載した白ホキを従えて出発していく。
『庄内川の驟雨』 1353列車 EF6630 枇杷島 2014.8.23
稲光がしたかと思うやいなや突然叩きつけるような雨が降ってきた。普段敬遠したくなる313系電車の写り込みも雨宿りの場を求めて慌てふためくような様子がおかしくて許せてしまった。
『国鉄機の離合』1072列車⇔5783列車 EF6627,EF641020 枇杷島 2017.8.23
国鉄機同士が離合する。線路は稲沢線ではなく東海道本線上である。稲沢線は手前の2本で、1072列車の後方で本線をオーバークロスしている。
『麗しの出で立ちで』5087列車 EF652101 稲沢 2018.8.30
2018年7月、EF652101号機は国鉄色に復帰して大宮工場を出場してきた。それもクリームプレート、ステップの白塗りという東京機関区時代を彷彿とさせる麗しの出で立ちである。ブルートレイン牽引時代は外されていたスノウプラウがより一層精悍な印象を醸し出している。
『名古屋駅9番線を行く 2019』8084列車 EF641020+1044 名古屋 2019.9.20
ホームのない名古屋駅9番線、臨港本線をEF64重連が中央西線タンカー列車を牽いてやってきた。いつの間にか「臨港」の表示のある信号が増えていた。
臨港とは山王信号場-名古屋港間の東臨港線のことで、名古屋港駅往来の貨物列車が嘗てこの線を通っていた。現在、西線の貨物列車は山王信号場からこの線に入ってくる。「名古屋港」の読みは「なごやこう」ではなく「なごやみなと」である。(2020.9.18記)
『令和の名駅風景』 5087列車 EF652092 名古屋 2018.9.24
名鉄栄生駅から南方を望めば昭和の時代にはなかった超高層ビルが立ち並ぶ。それをバックにやってきたEF65PFは原色回帰で昭和の国鉄時代を彷彿とさせる姿だ。この取り合わせは云うなれば名駅界隈における現代令和の新風景である。
『サンダーの離合』8885列車⇔5767列車 EH200-2,EF510-515 清洲 2022.9.30
2022年のダイヤ改正により8885列車と5767列車はブルーサンダーEH200とレッドサンダーEF510のサンダー同士の離合となった。何度もトライを重ねて影落ちの時季を迎える直前ようやくそのシーンを捉えられた。それにしても高崎のEH200と富山のEF510が地元の稲沢線で離合劇を繰り広げるとは時代は変わったものである。
『フルコン堂々と』5087列車 EF652092 清洲 2022.10.6
2022年のダイヤ改正で5087列車は本線通過となった。PFに牽かれて下り本線を高速で通過するこの列車は農作物収穫期を迎えてコンテナフル積載の堂々たる編成である。
『凸のいた秋』 6079レ DD511804 稲沢 2019.10.10
10月初め、稲沢駅の脇のコスモスは花盛りだ。その向こうの貨物線を出発していく『凸』も見慣れた光景だったが、2020年度末をもって愛知区のDD51は定期運用を離脱し今年はこのシーンを見ることもない。(2021.10.8記)
『複々線バトル』1054列車 EF210-1,1062列車 EF210-107 清洲 2016.10.14
東海道本線と稲沢線の複々線区間では貨物列車同士の追い抜きが見られる。この日は秋晴れのもと目の前で桃太郎基本番台同士の一騎打ちが繰り広げられた。抜きつ抜かれつのバトルと言いたいところだが、実際には稲沢線より本線のほうが設定速度が高いので、先行する1062列車を1054列車がアウトから一気に抜き去るのである。
『ゴトー 夕暮れ時の印象』2070列車 EF510-512 枇杷島 2022.11.6
EF510は屋根上が交直流機らしくダイナミックだが外開きパンタグラフが一層ワイルドな印象だ。
秋の夕暮れ、庄内川橋梁上にそんなゴトーのシルエットが浮かび上がった。
『庄内川のサンセット』5767列車 EF641022 枇杷島 2019.11.12
11月も半ば、白ホキ5767列車の通過時刻には太陽はもう鈴鹿連峰に落ちなんとし、その光は庄内川の堰の流れに踊るのみである。
『遠き山に日は落ちて』8885列車 EF641043+1020 枇杷島 2019.11.12
立冬。ロクヨン重連のタンカー列車が庄内川を渡る頃には日は既に鈴鹿連峰に落ちて夕空を茜色に染め上げる。鈴鹿セブンマウンテンの一峰、鎌ケ岳が残照にくっきりと浮かび上がった。
『庄内川のかわたれ時』5767列車 EF641038 枇杷島 2019.12.8
師走。白ホキ5767列車の通過時刻には日は既に西の山に沈み庄内川の河原はかわたれ時を迎えて、夕釣りの人影もすっかり暗がりに紛れようとする。
『冬日和の朝』5087列車 EF652127 枇杷島 2020.12.11
風もない穏やかな冬日和、こんな朝はPF2127号機の庄内川の川面のように明るい広島更新色が鮮やかに映える。
『朱い重連のタンカートレイン』 79列車 DD51857+1803 清洲 2013.12.14
タンカー群を連ねたDD51重連が架線に排煙を吹き上げて突き進む。先頭の857号機は長らく厚狭区に所属していた。平成30年西日本豪雨被災対応の山陰線迂回貨物の牽引機として愛知区の僚機とともに抜擢された。関西線では海らしい海は見られないが、故郷の石見の海岸沿いを彼は今どんな心持ちで走っていることだろう。山陽線全線復旧の日まで無事大役を果たしてくれることを祈る。(2018.9.14記)
『霜の朝』 5052列車 EF6630 稲沢 2017.12.14
霜の降りた稲沢駅の朝、夜を徹して走り通してきた古豪ロクロク30号機の肩に昇ったばかりの太陽がそっと光のセレブレーションを投げかけた。
『水色編成を牽いて』1554列車 EF210-9 枇杷島 2020.12.22
水色の専用編成を牽いてEF210-9号機が稲沢線の向こうの上り本線をやってきた。この桃太郎若番も青に白帯の新塗色で垢抜けてこんな水色編成が似合うようになった。
『秋と冬と』6088列車 EF641003+1002 枇杷島 2020.12.22
ロクヨン重連のタンカー列車が枇杷島のカーブをやってきた。暖冬傾向でススキの穂はまだ白く、需要期を迎えてタンカーの編成は長い。稲沢線での秋冬同居のシーンである。
『雪の朝』5780列車 EF641002 清洲 2018.12.29
近年清須辺りでは師走のうちに積雪することはめっきり減った。2018年の暮れは珍しく雪が積もり清洲城大手橋も雪景色となった。赤ホキを牽くロクヨンもほんのりと雪化粧である。
『白帯の連なり美しく』5875列車 EF641046+1049 稲沢 2020.1.18
広島更新色ロクヨンの重連が白帯の連なりも美しく稲沢駅を出発していく。
『雪の清洲を行く』 1250列車 EF200-12+EF66116 清洲 2014.2.8
清洲辺りでは一冬に数日積雪が見られたものだが年々積雪や降雪する日数は減っている。未明から降り始めた小雪の中クジラ12号機がサメを従えてやってきた。(2020.2.21記)
『名駅高層ビル群をバックに2019』 56列車 EF210-149 笹島(信) 2019.2.22
名駅高層ビル群をバックに赤い帯のユニットトレインが駆け抜ける。終着名古屋貨物ターミナルまでラストスパートだ。
『夕陽の旋回窓重連』 8380列車 DD511147+1156 枇杷島 2018.3.13
春3月、ダイヤ改正の時期である。この年、関西線のタンカー列車の先頭に立つDD51重連の姿もカウントダウンに入っていた。この日は旋回窓機の重連となり、望遠レンズを通していくつもの旋回窓が目に入ってきた。
『シキ稲沢進入』9863列車 EF652070 シキ801 稲沢 2020.3.13
大物車シキ801がPF2070号機に先導されてジョイント音も物々しく稲沢駅にアプローチしてきた。まさにこれから進路表示機の現示に従いポイントを右ヘ渡って行こうとするところだ。