Nostalgic近畿3号室 東海道本線西部
私は蒸機世代であり電機のみを撮影に行ったことは数えるほどしかないが、柏原-近江長岡間は気に入って何回か訪れた。この展示室は2018年12月25日にNostalgic東海8号室から分割し、東海道本線柏原以西での写真を展示している。なお、3号室は随時追加展示・入替予定。
『フレートライナーの先頭に立って』 1069列車 EF6619 柏原 1976.8.11
フレートライナーの先頭に立ってEF6619が柏原の大カーブをやってきた。この頃はこのカマもクーラーがなく乗務員の夏場の苦労がしのばれる。
『ツートンカラーもたおやかに』 急行1205M玄海 柏原 1971.12.29
475系交直流電車の名古屋発博多行急行玄海が柏原駅を通過して大カーブをやってきた。たおやかな色合いのツートンカラーが美しい。この列車は前身が大阪-博多間の客車急行「はやとも」である。長距離運行の特急、急行は客車と相場が決まっていたのが、電車に置き換わるとは機関車ファンとしては複雑な気持ちだった。
『柏原の大カーブを行く』 1766列車 EF6096 柏原 1971.12.29
EF60が柏原の大カーブをやってきた。EF60のこの4次形以降はEF65一般形とそっくりの外観だが、この上からのアングルだと見分けは簡単である。EF60は避雷器がEF65と違い前から見て左に寄っているのだ。
『荷物列車を牽いて』 荷34列車 EF619 柏原 1971.12.29
伊吹山をバックにEF61が近江長岡-柏原のストレートを加速してきた。EF61というと荷物列車というイメージが強いようだが、この頃はまだ急客機として急行阿蘇や急行貨物の仕業もあり、この姿がEF61の定番というわけではなかった。
『黒い巨人機が行く』 164列車 EH1047 柏原 1971.12.29
伊吹山を背にして黒い巨人機EH10がやってきた。この時代、貨物機といえども小まめに洗車されていて車体は概してきれいなものだっだ。しかしこのときのEH1047号機は珍しく黄色い帯も目立たなくなるほど汚れいて貨物機の貫録十分だった。
『500F驀進』 6467列車 EF65515 近江長岡 1971.12.29
EF65F形515号機が長大編成の車扱混載貨物列車を従えて近江長岡の大カーブを驀進する。優雅な特急色とは裏腹な多くのジャンパ栓、連結器自動復心装置カバーのない吠えかかるようなスカート開口部などF形1次車はこの時代最も猛々しい貨物機だった。
『西日の中を』1793列車 EF65 柏原 1971.12.29
早くも西に傾いた師走の日の光をルーバーに輝かせながらEF65基本番台が車扱混載貨物を牽いてやってきた。
『急行貨物を牽いて』急貨1063列車 EF6616 柏原 1974.4.6
EF66-1次車の16号機が急行貨物を牽いて柏原の大カーブに姿を現した。
『残雪の伊吹山をバックに』 荷42列車 EF58 近江長岡 1974.4.6
積雪深世界記録を持つ名峰伊吹山は、麓では桜も咲くというのにわずかながら残雪を頂いていた。
大きく広がった裾野にゴハチの牽く荷物列車が姿を現した。宅配便もなかった時代、荷物列車牽引は旅客機の重要な仕業の一つだった。
フレートライナーを牽くEF65PF 急貨1065列車 EF651053 近江長岡 1974.4.6
柏原-近江長岡間の大カーブをEF65PFがフレートライナーを牽いて疾駆する。今もまだコンテナ列車を牽く姿は見られるが、長く連続した白線がこの時代のフレートライナーらしく美しい。
(2020.5.1機番訂正。1063→1053)
『特急色も誇らしく』EF651055 柏原 1974.4.6
列車番号の記録がないがコキ50000で組成されたフレートライナーを牽いてEF65PF1055号機がウナワハのストレートを突っ走る。何だか現在の5087列車と似た雰囲気だが、これは47年前のことだ。このカマと同じPF5次車の1050号機が今なお現役であることと、国鉄色回帰により今またここをこの特急色PFが走っていることは、とても感慨深い。(2021.5.21記)
車扱混載貨物を牽くEF66 2151列車 EF665 柏原 1974.4.6
春の光をいっぱいに浴びてウナワハのストレートをEF66が下っていく。EF66には珍しい車扱混載貨物だ。
このカマはやはりフレートライナーの先頭が似合うと思った。
『ウナワハのストレートを行く』 急貨5450列車 EH101 柏原 1974.4.6
近江長岡-柏原間の通称ウナワハのストレートをEH10のトップナンバーがク5000を連ねた急行貨物を牽いて駆け抜ける。EH10は1から4号機までが試作機でパンタグラフが車体中央寄りにあり量産機より柔和な表情に見える。
『湖東の野辺を駆ける』 962列車 EH1039 近江長岡 1974.4.6
湖東の地近江長岡あたりの野辺をEH10の牽く貨物列車が駆け抜ける。マンモス機と呼ばれたEH10だが、今のH級機、EH500やEH200に比べると一回り小さく見えるように思う。
『ホキ・タキを従えて』 5971列車 EH1063 柏原 1974.4.6
EH10がセメントホキとタキで組成された貨物列車を牽いてやってきた。セメントホキは隣の近江長岡駅常備のホキ3500だ。このホキばかりか、この辺りから見えていたセメント工場もいつの間にか姿を消してしまった。
急行阿蘇を牽く急客機EF6110 1206列車 柏原 1974.4.6
急客機EF61が急行阿蘇を牽いて柏原の大カーブを曲がってきた。悲運の急客機と呼ばれたEF61の数少ない定期急行仕業だ。この姿も翌年の新幹線博多開業により見られなくなってしまった。
『田起こしの頃』 EF65⇔EF6034 柏原 1974.4.6
伊吹山麓には春の日差しがあふれ田起こしの季節がやってきていた。折りしも東海道本線上では上り下りの貨物列車がすれ違う。今この辺りでは昼間の下り貨物列車が激減してこんな離合はめったに見られなくなってしまった。
『伊吹山麓の早春』 3472列車 EH1010 柏原 1974.4.6
残雪の伊吹山麓をやってきたEH10牽引の長い貨物列車が柏原の大カーブに差しかかる。遠くには0系も視界を横切っていく。のどかな湖東の春である。
『急行貨物の先頭に立って』急貨5073列車 EF6549 柏原 1974.4.6
急行貨物の先頭に立ってEF650番台が柏原のカーブに姿を現した。この頃は既にEF65PFもEF66も登場していたが新形電機らしい端正なフォルムとマスクは見飽きることのない好ましいものだった。
『とびうお湖東を飛ぶ』 特急貨5051列車 EF6630 柏原 1974.4.6
レサ10000系を連ねた鮮魚特急貨物「とびうお」(返空)を牽き、EF6630がまさに飛ぶように駆け抜ける。この時代に100km/hを超えるスピードで貨物列車を牽引できるカマはほかになかった。私はEF66が登場したとき、最初から特急色であったのでいずれブルートレインを牽くと確信した。実際にそれが実現するのは、これから11年後のことだった。この30号機は2016年末現在なお現役である。ゼロロクと呼ばれる基本番台が今もなお活躍していることは嬉しい限りだし頭が下がる思いでいっぱいだ。
『ク5000を連ねて』 EF6113 柏原 1974.4.6
春の日差しが暖かい柏原の大カーブをク5000を連ねた自動車輸送列車(返空)を牽いてEF61が飛ばしてきた。この急行貨物列車もEF61に与えられていた仕業だった。
『春浅き湖東を行く』 2989列車 EF60 柏原 1974.4.6
まだ春浅き湖東の野辺を浜松区のEF60が2軸貨車を連ねて駆けていく。EF60はF級機としては小ぶりで愛らしい。今も現役のEF65PFはスタイルこそ違うが、EF60-2次車以降のこのサイズをそっくり受け継いでいることは興味深い。(2019.4.26記)
『伊吹山を背にして』 2464列車 EF60505 柏原 1975.5.28
近江長岡-柏原の大カーブをEF60505が2輌もの無動力回送機の付いた長大貨物列車を従えてやってきた。
EF60500番台はこの頃は貨物一般色となっているが、ヘッドマークステーに華やかだったブルートレイン牽引機時代を偲ぶことができる。
『我は貨物機』 8061列車 EF6654 柏原 1975.5.28
フレートライナーを牽いてやって来るカマは遠目には真っ黒に見えた。間近で見ればEF6654号機だった。このカマはおよそ10年後ブルートレイン牽引機として抜擢され長く活躍したが小まめに洗車されていつもきれいだった。この頃は貨物機として文字通り汗と埃にまみれて働いていた時期だが、ここまで汚れているカマをその後目にした記憶がない。
『サイドラインも誇らしく』 967列車 EF65523 柏原 1975.5.28
田植えの済んだ湖東の田園地帯をEF65500Fが車扱混載貨物を牽いてやってきた。この頃の特急色はEF65500P,EF65500F,EF65PF,EF66の4タイプだが、EF65500Pはブルートレイン牽引のため昼間はまず目にすることはできなかった。EF65500Fは数が少ないため車体側面のラインを遠くに視認したときは思わずカメラを構え直したものだ。
『白い特別急行貨物』 特急貨5051列車 EF66 柏原 1975.5.28
EF65-500Fの牽く普通貨物の続行でやってきたのは白い貨物列車だった。このEF66牽引の特急貨物「とびうお」は100km/hで走行可能なレサ10000系で組成された高速貨物の草分けであった。
『クを牽くヒフミ』 6851列車 EF65123 柏原 1975.5.28
EF65123がク5000を連ねて柏原-近江長岡間のストレートを飛ばしてきた。この頃、幹線ではロングレール化が進展しジョイント音が聞ける場所も少なくなってきていたように思う。このロクゴヒフミはその後「ゆうゆうサロン岡山」専用機として華麗に転身を果たした出世ガマである。
1151列車 EF6071 柏原 1975.5.28
コキ5500で組成されたフレートライナーを牽いて新形F級直流電機のパイオニアEF60初期型が柏原の大カーブに姿を現した。
『荷物列車の先頭に立って』荷41列車 EF5867 柏原 1975.5.28
昭和50年代初め、東海道本線米原以東ではゴハチの牽く優等列車は臨時・季節列車のみとなっており浜松区のゴハチが荷物列車の先頭で気を吐いていた。この67号機は浜松区所属ながら、つらら切り、デフロスタなど上越カラーを色濃く残していた。
『伊吹山に見守られて』荷38列車 EF611 柏原 1975.5.28
大きく裾野を広げた伊吹山に見守られるようにしてEF61トップナンバーが荷物列車を牽いてやってきた。このEF61は急客機らしくEF60と較べてロングホディでサイドのルーバー配置もすっきりしている。残念なことに新幹線博多延伸により定期急行仕業から外れ、引退もEF58よりも先となってしまった。悲運の急客機のそんな晩年の姿である。
『春の湖東を行く』 8164列車 EF58 近江長岡 1975.5.28
陽光燦燦、清々しい湖東の五月、青い急客機が青い客車を連ねて駆け抜けて行く。記録に機番がないが、2社の製造銘板、PS15パンタグラフ、ガーランド形SG排煙口などの特徴からEF5898号機であろう。
『伊吹山麓凱風快晴』 8460列車 EH10 柏原 1975.5.28
柏原-近江長岡間は伊吹山麓に開けた田園地帯だ。雲一つなく晴れ渡った五月晴れの空の下、黒い機関車の車体も輝いて見えた。
『あやめ咲くころ』 8870列車 EH1026 近江長岡 1975.5.28
周りは田植えが済んだばかりの近江長岡の大カーブに見事なワム編成を従えたEH10が姿を現した。
80系3つ窓湘南電車 柏原 1975.5.28
国鉄時代、湘南電車と呼ばれたオレンジとグリーンのツートンカラーの80系電車は東海道本線のいたるところで見られた。新緑にオレンジのコントラストが鮮やかだ。
3851列車 EF6531 近江長岡 1976.8.11
近江長岡の大カーブをEF6531号機がやってきた。EF65基本番台にはコキありワムありレムありのこんな混載貨物がよく似合う。
『フレートライナーを牽くため生まれた機関車』 8061列車 EF661 柏原 1976.8.11
コキ10000系で組成されたフレートライナーを牽いてEF66トップナンバーが柏原の大カーブを加速していく。まさにEF66という機関車はコンテナ列車時代の申し子だ。初めてその姿を目の当たりにしたとき、鋭角の先進的なデザインと高い位置に押し上げられた運転台に全身に電気が走った気がした。
『湖東の野辺を駆ける』 9701列車 EF58138 柏原 1976.8.11
ウナワハのストレートをゴハチが12系客車列車の先頭に立って颯爽と駆けていく。急客機と呼ばれる機関車の姿を見られなくなって久しい。
『楽しき車扱混載貨物』 2887列車 EF60 柏原 1976.8.11
EF60基本番台が様々な貨車を従えて駆け抜けて行く。大きさの違うタンカーの3連が見た目にも楽しい。
この頃の東海道本線柏原辺りでは10タイプほどの電機が走っていたように思う。すなわち、EF58,EF60-0,EF60-500,EF61-0,EF65-0,EF65-500P,EF65-500F,EF65PF,EF66,EH10だ。このEF60基本番台もまだ希少というわけではなかった。(2018.5.11追記)
『とびうおが行く』 特急貨5051列車 EF66901 近江長岡 1976.8.11
近江長岡の大カーブをEF66901が特急鮮魚貨物とびうお(返空)を牽いて駆け抜ける。この頃はとびうおの編成もずいぶん短くなっていた。このEF66901がEF90として誕生して今年(2016年)で50年と聞き、時はずいぶん流れたものだと感慨深い。
『デコイチ東海道本線を行く その2』 9436列車味覚の近江路めぐり号 D51903 醒ヶ井 1970.9.15
東海道本線をデコイチが客車列車を牽いてやってきた。このイベント列車「味覚の近江路めぐり号」は1970年の秋に6回にわたり運転されたが、回によって目的の収穫物が異なっていた。確か1回目のこの列車は「いもほり号」だったと思うが記録帳には記載がなく定かではない。(2020.9.18再展示。その1は『Nostalgic東海8号室 東海道本線中西部』に展示。)
『デコイチ東海道本線を行く その6』 9436列車味覚の近江路めぐり号 D51903 醒ヶ井 1970.10.4
この日も上りの9436列車は醒ヶ井で撮影している。なぜ一度も近江長岡-柏原の有名地に行かなかったのか、人出を避けたかったのか、もうさっぱり記憶がない。
この日の客車8連は東海道本線にふさわしい見ごたえのあるものだった。(2020.9.25再展示)